ミューレ ピノ・グリ クロ・サン・ランドラン

Mure Pinot Gris Clos St. Landelin

クロ・サン・ランドランはローファ地区、特級畑フォルブルグの中に位置する区画です。7世紀、クロ・サン・ランドランは教会の所有する区画でした。8世紀にはこの畑は聖ランドラン教会に寄進されました。当時の文献によれば、この区画のブドウ株は、アルザスの中でも最良のものが選ばれたとされています。ミューレ家はこの区画を1935年に購入しました。

15ヘクタールにまたがるクロ・サン・ランドランは、アルザスの特級畑フォルブルグの最南に位置する区画であり、ルネ・ミューレ家の単独所有(モノポール)です。土壌は小石を多く含む、粘土と石灰質の土壌です。下層土は、バジョシアン期の石灰質砂岩と漸新世の石灰岩から成っています。完璧な南向きの急斜面を持つためテラス式にブドウは栽培されます。そして谷向きで風向きも良く、甘口ワイン(VT・SGN)にも最
適な畑です。

クロ・サン・ランドランでは斜面の場所によって植える品種を変えています。リースリングには冷涼さが必要なので斜面の下部に植えています。斜面中腹にはピノ・グリとゲヴェルツトラミネール。斜面の上部は最も日照が強いため、ミュスカ、ピノ・ノワール、シャルドネを植えています。フォルブルグはヴォージュ山脈のおかげで雨がほとんど降りません。山脈からは乾燥した風が吹き下ろしてくるため斜面の上部は
比較的乾燥しています。土壌からの湿度のたまりやすい斜面の下部の方が貴腐菌の発生には適しているでしょう。しかしそれにも
健全なブドウ栽培をするということが前提です。